昔の日本国旗に隠された謎!日の丸と旭日旗の意外な変遷を追う
日本国旗の代名詞である日の丸は、最初から「国家の象徴」としてデザインされたわけではない。もともとは平安時代末期から源氏のシンボルとして用いられ、戦国時代には数多の武将が好んだ意匠だった。徳川幕府の治世下でも、外国船と自国船を区別するための標識、すなわち「船印」として活用されていた経緯がある。
事態が急変したのは、幕末の黒船来航だった。薩摩藩主・島津斉彬らが「外国船と明確に識別できる独自の日本船印が必要だ」と幕府に強く働きかけたことが、現代に通じる国旗化への決定的な引き金となる。そして明治維新を経て、1870年(明治3年)に日本政府が布告した「太政官布告」によって、白地に赤丸のデザインが商船旗および陸海軍の旗として公式に規定された。明治天皇を中心とする新政府は、欧米列強に対抗するための国家アイデンティティとして、この伝統的な赤丸を近代国家のシンボルへと引き上げたのだ。