第8八千代丸の沈黙破る航海記録、水産業界を揺るがす海難事故の真相
第8八千代丸の遭難は、決して孤立した一隻の悲劇ではない。過酷な操業を強いられる遠洋漁業の現場と、日本の水産業界全体が抱える構造的な疲弊の縮図でもある。
燃油価格の高騰、資材費の上昇、そして深刻化する後継者不足。水産庁が定める漁獲枠や規制を遵守しながら採算を合わせるため、現場の船長には常に限界水域での操業圧力がのしかかる。船体の老朽化を承知しながら十分な修繕期間を確保できないまま出港を繰り返す実態が、関係者への徹底した取材取材から明らかになった。