共働き世帯年収1000万のリアル!手取り・住宅ローンと生活の現実
客観的な数字を見れば決して貧困ではないにもかかわらず、当事者たちが「カツカツで余裕がない」と口を揃える背景には、共働き高年収世帯特有の構造的な落とし穴が存在します。
第一の理由は、「多忙を金で解決する」ライフスタイルの常態化です。夫婦フルタイムで過密なスケジュールをこなす共働き世帯は、慢性的な時間不足に陥りがちです。その結果、平日のミールキットやデリバリー、総菜の多用、タクシー利用、高機能家電や家事代行への出費など、時間をお金で買う支出が日常化し、知らず知らずのうちに生活コストの基礎体力が底上げされてしまいます。
第二の理由は、教育費のインフレと青天井の課金競争です。首都圏や関西圏を中心に中学受験熱は過熱を極めており、小学4年生から塾に通わせると6年生までの3年間で1人あたり300万円前後の塾代が吹き飛びます。これに英語教育や習い事、私立進学後の学費が重なると、年収1000万円程度の余裕はあっという間に吹き飛んでしまいます。
第三の理由は、各種所得制限の対象になりやすい不条理です。児童手当の拡充などは進められているものの、高校生年代の支援金や自治体独自の給付金、医療費助成などにおいて「世帯主年収」や「合算所得」の壁に阻まれ、公的サポートからこぼれ落ちるケースが散見されます。「税金は多額に徴収されるのに、行政の手当は受けられない」という相対的な不公平感が、心理的なカツカツ感を一段と助長しています。