おもちゃの兵隊に隠された衝撃の真実!名曲マーチと童話の裏側
近代から現代にかけても、「おもちゃの兵隊」というモチーフは強力な物語のエンジンとしてクリエイターを刺激し続けています。
尾田栄一郎氏によるメガヒット漫画『ONE PIECE』のドレスローザ編に登場する「片足の兵隊(通称:怒りの雷兵)」は、アンデルセンのすずの兵隊への極めて明白かつ洗練されたオマージュです。そのキュロスの正体は、ドレスローザ史上最強と呼ばれた無敗の剣闘士であり、王女スカーレットの夫、そしてレベッカの実の父親でした。
ドフラミンゴ一味のシュガーの「ホビホビの実」の能力によってブリキの玩具へと姿を変えられた彼は、国中の記憶から自らの存在を消し去られるという残酷な運命を背負います。片足を失い、冷たいブリキの身体になろうとも、実の娘レベッカを守り抜くために剣を教え、陰ながら支え続けた姿は、かつてアンデルセンが描いた「無言の献身」を親子の絆へと昇華させた名シナリオとしてファンの間で語り継がれています。
一方、映画『トイ・ストーリー』などで世界的に有名なグリーンアーミーメンの由来は、第二次世界大戦後のアメリカにおけるプラスチック成形産業の発展にあります。1930年代までの重厚な金属製(鉛やすず)トイ・ソルジャーに代わり、1950年代にオーバン・ラバー社やマルクス・トイ社が安価な低密度ポリエチレンを用いた緑色のミリタリー人形を大量生産したことが発端です。個人の名前を持たず、足元の台座によって直立し、集団としての任務を完璧に遂行する彼らの姿は、現代における「おもちゃの兵隊」の新たな記号となりました。