名女優・野際陽子の華麗なる経歴と最期|千葉真一との絆と家族の真実
野際陽子さんの真骨頂は、年齢を重ねるごとに役柄の幅を広げ、新たな社会的ブームを巻き起こし続けた点にあります。1990年代以降の彼女は、日本ドラマ界において欠かせない「唯一無二の存在」として君臨しました。
1992年に放送されたTBS系ドラマ『ずっとあなたが好きだった』では、佐野史郎さん演じる息子・冬彦を過剰に溺愛する母親・桂子役を熱演。息子への異様な執着と嫁への冷酷な嫌がらせを見せる「姑役」の凄絶な名演技は、社会現象となった「マザコンブーム」の火付け役となりました。上品なマダムの佇まいから突如として狂気を見せるギャップは、視聴者に強烈なインパクトを与えました。
一方で、2000年から始まったテレビ朝日系『TRICK(トリック)』シリーズでは、仲間由紀恵さん演じる主人公・山田奈緒子の母で書道家の山田里見役を担当。「文字には不思議な力があります」という決め台詞とともに、独特のシュールなコメディリリーフとして若い世代の心を掴みました。シリアスなサスペンスから軽妙なコメディまで自在に行き来できる柔軟性こそが、演出家や脚本家から絶大な信頼を寄せられた理由です。