目の周りの帯状疱疹は失明危機?ピリピリ痛む理由と眼科受診の鉄則
目の周囲に違和感を覚えた際、多くの人が「皮膚科に行くべきか、それとも眼科なのか?」と受診先に頭を悩ませます。ネット上でも受診優先度をめぐる誤解が散見されますが、結論から申し上げます。
「皮膚科と眼科、両方を即日受診する(併診)」が絶対の鉄則です。どちらか片方だけで済ませてはなりません。
皮膚科の役割は、顔面の皮膚病変を正しく診断し、体全体のウイルス増殖を抑える「高用量の抗ウイルス内服薬(または点滴)」を速やかに処方することです。しかし、皮膚科の診察室にある拡大鏡では、眼球の表面に微細な傷があるか、角膜が混濁しているか、眼圧が上がっていないかを診断することは物理的に不可能です。
一方、眼科では「細隙灯(さいげきとう)顕微鏡」を用いて角膜や結膜の状態を数倍〜数十倍に拡大して精査し、眼圧測定によって緑内障発作のリスクを検知します。仮に皮膚科で「軽症だから大丈夫」と言われたとしても、眼球内では静かに角膜炎やぶどう膜炎が進行しているケースは日常茶飯事です。現に千川あおぞらクリニック眼科などの専門医も、「皮膚科で抗ウイルス薬を出してもらったからと安心し、眼科を受診しなかった結果、気づいた時には角膜が白濁して視力を失っていた」という悲劇的な事例に警鐘を鳴らし続けています。
受診先を選ぶ際は、以下の優先順位に従って行動してください。
- 総合病院または連携クリニック:皮膚科と眼科が同一院内にある総合病院、もしくは密接に連携している近隣クリニックを同日中に受診する。
- まぶたの腫れ・目の痛み・見え方の異常がある場合:迷わず「眼科」へ先に入り、目の周りの帯状疱疹の疑いがある旨を受付で伝え、その足で皮膚科へ回る。
- 皮膚の発疹がメインで目の自覚症状がまだない場合:まずは「皮膚科」で確定診断と抗ウイルス薬の処方を受け、その日のうち、遅くとも翌朝一番に「眼科」で精密検査を受ける。