そうめんに氷水はNg?老舗が警告する「まずい」理由と極上の茹で方
そうめんのポテンシャルを極限まで引き出すには、茹で方と下処理の段階で勝負が決まる。手延べそうめんの代表格である揖保乃糸の公式が推奨する美味しい食べ方をベースに、プロが実践する茹で工程を整理しよう。
まず不可欠なのが、圧倒的な湯量を用意することだ。そうめん100g(2束)に対して、最低でも1リットル以上の熱湯を沸かす。湯量が少ないと麺を入れた瞬間に温度が急低下し、表面がドロドロに溶け出してしまう。吹きこぼれそうになっても「差し水(びっくり水)」は絶対に避け、火加減の微調整だけで沸騰状態をキープするのが鉄則だ。
規定の時間(標準的な播州手延べそうめんなら1分30秒〜2分)きっちり茹で上げたら、即座にざるへ移す。ここからが最も重要な冷水によるもみ洗いの工程だ。
流水を当てながら、両手で拝むようにしっかりと麺をこすり合わせる。この摩擦によって、製造工程で使われた植物油の酸化膜や、麺表面の余分なぬめり(溶け出したデンプン)が完全に洗い流される。このもみ洗いを怠ると、どれほど高級な麺であっても粉っぽさと油臭さが残り、爽快なコシは生まれない。