【現地ルポ】なぜ100円の「貼ってはがせるノート」に日本中が狂乱するのか? 2026年、進化しすぎた令和シールブームの深層
画面をスワイプし、タップするだけの毎日に、人々は密かに疲弊していたのかもしれない。2026年代半ばを過ぎた今、若い世代を中心に急急速な「アナログ回帰」が起きている。レコードやインスタントカメラの再ブームに続き、脚光を浴びたのが「シール」だ。
スマホ画面の中で完結するデジタルステッカーとは異なり、実物のシールには凹凸があり、光沢があり、そして独特の粘着感がある。指先で触れ、位置を調整し、一枚一枚をページに収めていく作業は、極めて高い没入感をもたらす。都内のIT企業に勤める20代女性は、「夜、寝る前にスマホを置いてシール帳を整理する時間が、唯一のデジタルデトックスでありマインドフルネスの時間になっている」と語る。手に残る触覚的な体験が、ストレス社会に生きる人々の癒やしとして機能しているのだ。