永住者と特別永住者の違いとは?法改正と権利の格差を徹底検証

永住者と特別永住者の違いとは?法改正と権利の格差を徹底検証についての疑問解決ガイドをお届けします。

制度の形式的な差異だけでなく、生活の現場ではどのような摩擦や受け止めが生じているのでしょうか。入管業務を専門とする行政書士や、自治体窓口、当事者への取材からは、数字や条文だけでは見えない現実が浮かび上がります。

東京都内の自治体で外国人登録・在留関連の窓口業務を担当する職員は、次のように現場の実態を証言します。

「特別永住者証明書の更新手続きは、管轄の出入国在留管理局ではなく区役所・市役所の市民課で行われます。そのため、特別永住者の方々にとっては『入管に管理されている』という感覚が薄く、日常感覚としてはほぼ一般の日本人住民と変わらない意識で来庁されます。一方で、近年の法改正報道以降、一般の外国人住民から『なぜ自分たちだけが税金の未納で在留資格を脅かされ、同じ永住と名のつく特別永住者は対象外なのか』といった制度の違いに対する問い合わせや不満の声が寄せられるケースが確実に増えています」

一方、現在日本で暮らす特別永住者の大多数は、日本で生まれ育った3世や4世です。母国語を日本語とし、日本の学校を卒業して一般社会に完全に溶け込んでいます。都内在住の在日コリアン3世の男性(40代)は、テレビ局の報道特集や手記で語られた複雑な胸中を裏付けるように、次のように語ります。

「『特別』という言葉が独り歩きして、特権階級のように誤解されるのが最もつらい。私たちは参政権もなければ、就職や結婚での見えない壁に悩んできた世代でもあります。制度の成り立ちを知らない若い世代からネット上で『特権を剥奪しろ』と攻撃されるたび、歴史から切り離されて記号として消費されている無力感を覚えます」

山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。