白砂糖と三温糖の違いとは?体に良い説の真相と失敗しない使い分け
健康や食育の文脈で長年まことしやかに囁かれてきたのが、「白砂糖は体に毒で、三温糖は自然に近いから体に優しい」という言説です。SNSや知恵袋などのコミュニティでも「子どもには白砂糖ではなく三温糖を使っています」という投稿が散見されます。しかし、精糖メーカーの製造データや公的資料を照らし合わせると、この認識は明確な誤解であることが分かります。
最大の発端は、三温糖の「茶色い色」です。玄米や全粒粉、未精製の黒糖のように「茶色=未精製で栄養が豊富」という認知バイアスが働くため、多くの消費者が三温糖にも同様のイメージを重ねてしまいます。しかし、三温糖の茶色い理由の正体は、加熱によって生じる「カラメル化」です。
製糖工場では、原料であるサトウキビや甜菜(てんさい)の搾り汁から不純物を取り除き、ショ糖の結晶を取り出します。最初に取り出されるのがグラニュー糖や上白糖です。その結晶を取り出した後に残る糖液(糖蜜)には、まだ多くの糖分が含まれています。この残った糖液を再び加熱し、煮詰めて結晶化させる工程を何度も繰り返す過程で、熱によって糖が焦げて茶色く色づきます。これが三温糖です。
つまり、三温糖の茶色は植物由来の天然色素や残留ミネラルの色ではなく、プリンのカラメルソースと同じ原理でついた「焦げの色」に過ぎません。精製という観点で見れば、三温糖も白砂糖とまったく同じく高度に精製された砂糖の仲間です。