風邪で耳が詰まる原因とは?治らない時の受診目安と正しい治し方

風邪で耳が詰まる原因とは?治らない時の受診目安と正しい治し方について分かりやすく解説いたします。専門家の見解をチェックしてください。

一般的な風邪による一時的な耳管のむくみであれば、鼻炎の軽快とともに3日〜1週間程度で自然治癒へ向かうのが標準的な経過です。しかし、2週間以上経過しても耳閉感が治らない場合、以下のような構造的・病理的要因が関与している疑いがあります。

第一に、上咽頭や副鼻腔に慢性的な炎症(慢性副鼻腔炎や慢性上咽頭炎)が残存しており、耳管の換気機能が恒常的に阻害されているケースです。第二に、鼻すすりの癖によって中耳腔の陰圧が固定化し、鼓膜が奥に癒着しかけている状態(癒着性中耳炎の前段階)が挙げられます。

特に注意すべきは、風邪症状の直後に突発性難聴を併発しているケースです。突発性難聴はウイルス感染や内耳の血流障害が引き金になると考えられており、発症から48時間〜72時間以内のステロイド治療開始が聴力回復の成否を分けるタイムリミットとされています。「風邪のせいで詰まっているだけ」と思い込み受診を遅らせると、不可逆的な感音難聴が後遺症として残るリスクに直面します。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。