子育て失敗で手遅れと悩む親へ|何歳からでも絆を取り戻す処方箋

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なぜ、過去の失敗を乗り越えて絆を作り直すことができるのか。そのメカニズムは、心理学の基礎を築いた偉大な知見によって説明される。

愛着理論の提唱者である英国の精神科医ジョン・ボウルビィは、幼少期の親子の絆(アタッチメント)が人間の心理的安定の基礎になると説いた。しかし、ボウルビィの理論を発展させた現代の修復研究では、「獲得型安全基地」という概念が重視されている。たとえ幼少期に安全な愛着が形成されなかったとしても、人生の後半において親が姿勢を改め、真摯に受け止める存在となることで、後天的に絆を再構築できるという考え方だ。

一方で、アドラー心理学の創始者アルフレッド・アドラーが唱えた「課題の分離」も、関係修復における重要な示唆を与える。アドラーは、過去の原因に囚われるのではなく「いま、ここ」でどのような目的を持って行動するかを重視した。「子供を変えよう」とするのではなく、まず「親自身の関わり方」を変えること。子供の機嫌や反応は子供自身の課題であり、親はただ自らの誠実な態度に責任を持つという境界線を引くことが、冷え切った関係に風穴を開ける第一歩となる。

山田 真由

山田 真由

自動車・モビリティライター

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