It事務とは?一般事務との違いや年収・やめとけの真相を徹底解説

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転職検討者がネット掲示板やSNSで最も目にする「IT事務はやめとけ」という強い拒絶反応。この悪評の背後には、業界特有のビジネスモデルと雇用のミスマッチという、明確な構造的原因が存在します。

現場従事者の口コミや取材証言を精査すると、不満の根源は主に3つのパターンに分類されます。

第1の要因は、「実質的な客先常駐(SES)派遣による過酷な現場格差」です。求人票には「大手IT企業の事務職」と書かれていながら、実態は派遣会社や特定派遣SES企業に正社員雇用され、数ヶ月単位で別の顧客先へ派遣される形態が多くを占めます。配属先によって業務内容や職場環境が激変し、酷い現場では「データ入力のノルマに追われるだけ」「マニュアル通りの定型コピペ作業を延々と繰り返すだけ」といった、スキルアップとは無縁の単純労働に甘んじるケースが存在します。

第2の要因は、「ヘルプデスクやコールセンター業務の精神的ストレス」です。募集職種が「IT事務」となっていても、現場に配属された瞬間から鳴り止まない問い合わせ電話の対応を強いられる事例があります。大手掲示板やSNSでは次のような生々しい告白が見受けられます。

「『IT事務・オフィスワーク』と聞いて入社したのに、実質は社内システムのパスワードリセットと不具合クレームを怒号混じりで受け続ける電話番だった。ITの専門知識など身につかず、精神的プレッシャーで体調を崩した」(20代・元IT事務従事者)

第3の要因は、「評価基準の曖昧さと昇給の難しさ」です。IT事務はエンジニアのように「コードを書いた」「サーバーを構築した」といった直接的な成果物が数値化されにくいため、SES企業の中では単価が上がりにくく、昇給が年数千円程度で停滞することがあります。自ら行動を起こさなければ「低賃金な便利屋」のまま固定化してしまうリスクを内包しているのです。

しかし、これらの悪評は「すべてのIT事務が劣悪」であることを意味しません。自社内勤務(社内情シスのアシスタント)のポジションを獲得している人や、優良なプロジェクトでスキルを蓄積している層からは、「残業が少なくワークライフバランスが抜群」「未経験からエンジニアへのステップアップに最適だった」という満足度の高い声も数多く確認されています。つまり、「やめとけ」の真相とは「事前の求人見極めを怠り、ブラックなSES派遣の単純作業案件に放り込まれた被害者の悲鳴」なのです。

山下 哲也

山下 哲也

自動車・モビリティライター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。