古文補助動詞の見分け方を徹底解説!本動詞との違いと敬語訳の真相

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入試や実力テストの現場で問われる補助動詞の約8割は、敬語動詞に集中している。ここでは合否の分水嶺となる主要動詞の判別ルールを徹底解剖する。

1. 「給ふ」の補助動詞見分け方と特殊な下二段活用

最頻出動詞である「給ふ」の基本識別は、古文補助動詞直前接続を確認することから始まる。直前に「動詞の連用形」が存在し、かつ「〜て」「〜で」といった接続助詞を介さずに直結している、あるいは「て」を挟んで一体の動作となっている場合、原則として補助動詞(尊敬「〜なさる・お〜になる」)と判定できる。

これに対し、直前に「物を」「禄を」といった格助詞を伴う名詞(体言)が置かれ、単独で述語となっている場合は本動詞(尊敬「お与えになる・くださる」)だ。さらに、難関大で差がつくのが下二段型「給ふ」の存在である。通常の四段活用「給ふ」は尊敬語だが、会話文・手紙文の中で「思ひ給ふ」「聞き給ふ」のように使われる下二段活用(給へ/給へ/給ふ/給ふる/給ふれ/給へ)は、話し手のへりくだりを表す「謙譲補助動詞(〜ます・〜です・〜させていただきます)」へと機能が一変する。この活用の違いを見落とすと、敬意の方向を180度取り違える致命傷になりかねない。

2. 「奉る」の本動詞と補助動詞の分岐点

奉る本動詞補助動詞の判別も、接続環境を観察すれば極めて明快だ。「奉る」が本動詞の場合、文脈に応じて「差し上げる(謙譲)」「召し上がる・お召しになる・お乗りになる(尊敬・貴人の飲食・着衣・乗車)」という多岐にわたる訳語を持つ。しかし、直前に動詞の連用形を伴って「見奉る(お見せ申し上げる/拝見する)」「聞こえ奉る(申し上げなさる)」となった瞬間、それらの具体的動作は一切消滅し、直前の動作を向けられる客体(身分の高い相手)への敬意を表す「〜申し上げる(謙譲補助動詞)」へと収束する。

3. 「侍り・候ふ」の補助動詞用法と丁寧の文脈

侍り候ふ補助動詞用法においては、本動詞であれば「お控え申し上げる(謙譲)」「あります・おります・ございます(丁寧)」という意味を持つ。一方、補助動詞として機能する場合は、動詞の連用形や接続助詞「て」に接続し、聞き手や読者に対する丁寧の意を表す「〜です・〜ます・〜でございます」と訳出する。会話文の語尾を整える機能語としての性質が強いため、主語が誰であるかに関わらず「誰に向けて発せられた言葉か」を照準に捉える必要がある。

田中 結衣

田中 結衣

デジタルマーケティングコンサルタント

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。