長崎出島の謎からミツカンまで!知られざるポン酢の発祥秘話
元々のオランダ語「ポンス」には、醸造酢を指す意味はまったく含まれていなかった。では、なぜ現代の私たちが使う「ポン酢」という言葉には「酢」の文字が入っているのだろうか。
種明かしをすれば、それは日本人らしい当て字と語感の勘違いが生んだ妙だ。江戸から明治にかけて、果汁の酸っぱさを「酢」の一種だと捉えた人々が、音の響きが似ている「ポンス」に「酢」の漢字を当て、「ポン酢」と表記するようになった。つまり、言葉の誕生時点では「酢」など一滴も入っていない純粋な柑橘果汁のことだったのだ。現在でも料亭などで使われる生搾りの柑橘汁を「生ポン酢」と呼ぶのは、この旧来のスタイルの名残と言える。