静寂を奪われた街で変わる「古都 フォト」の現在地——京都・奈良が打ち出す2026年の新視界
旅行者の「記念写真」に対する捉え方も大きく進化した。目立つポーズで自分を前面に出すセルフィー文化から一歩引き、街の陰影や歴史の蓄積そのものを一枚のアート作品として構築しようとする傾向が見られる。
国内のカメラファンも同様だ。他人の目を恐れてコソコソと撮影していた過渡期を経て、地域社会と協調しながら「写真を通じたストーリーテリング」を楽しむ余裕が生まれつつある。ファインダー越しに見つめる風景は、摩擦の種ではなく、人と文化が交差する静かな対話の場へと生まれ変わった。