特任教授とは何者か?一般教授との決定的な違いと年収・任期の実態
大学に籍を置く教員組織の中で、特任教授を理解する最初の鍵は「雇用の形態と目的」にあります。大学における特任教員制度は、本来の正規ルートである終身雇用の教員枠とは別に、特定の研究開発、産学官連携プロジェクト、あるいは特別講座の設置に伴って設けられた特別枠です。
一般教授(いわゆる正規雇用の専任教授)と特任教授の違いを整理すると、以下の3点に集約されます。
第一に「雇用の安定性」です。一般の専任教授は定年まで身分が保障された終身雇用(テニュア)が基本ですが、特任教授は原則として有期契約(任期付き)で雇用されます。プロジェクトの終了や契約年数の上限によって退任することがあらかじめ前提とされています。
第二に「教授会における議決権の有無」です。大学の意思決定機関である教授会において、専任教授は人事やカリキュラム策定、大学運営に関する議決権を持ちます。一方で特任教授の多くは教授会への出席義務がない、もしくは出席しても議決権を持たないケースが一般的です。大学運営の重責から解放されている分、教育や研究、実務に専念できる仕組みになっています。
第三に「業務の専従義務」です。専任教授は学内業務や学部生・大学院生の指導全般を幅広く担いますが、特任教授は「特定の外部資金プロジェクトの遂行」「特別実践講義の担当」など、契約書に定められた限定的な職務を専門に遂行します。