なぜ悲劇は起きるのか?競馬界の自死報道と騎手を追いつめる過酷な真相

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競馬の歴史を振り返ると、トップジョッキーや将来を嘱望された若手、厩舎スタッフの自死が公になり、競馬界全体が喪失感に包まれた事例が複数存在します。

競馬界における自死の過去事例として、今なお多くのファンの記憶に残るのが2015年2月の後藤浩輝元騎手の急逝です。JRA通算1447勝を挙げ、明るいキャラクターでテレビやイベントでも絶大な人気を誇った名手の突然の訃報は、列島を震撼させました。自宅で首をつっているところを発見され、遺書のようなものは見当たらなかったと報じられています。

後藤元騎手の真相を巡っては、度重なる大怪我との闘いが大きく関係していたと見られています。レース中の落馬事故により頚椎骨折などの重傷を負い、壮絶なリハビリを経て復帰したものの、復帰後に再び落馬事故に見舞われました。「再び走れなくなる恐怖」や「思い通りに動かない身体への焦燥感」が、彼の精神を限界まで追い詰めていた可能性が指摘されています。

また、地方競馬や中央競馬の厩舎スタッフの間でも、業務上のトラブルや人間関係のもつれを苦にしたとみられる自死事例が過去に報告されています。一方で、レース中の落馬による死亡事故ニュースと自死が混同されるケースもありますが、事故死と自死の境界には「現場で戦い続ける者が抱える計り知れないストレス」という共通の根源が存在しています。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

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