羊の毛刈りはなぜ必須?放置の命のリスクと痛みの真相を徹底解明
毛刈りによって収穫されたばかりの羊の毛は「原毛(げんもう)」と呼ばれます。刈りたての原毛は草の種や泥、羊の皮脂腺から分泌される天然の脂成分「ラノリン」をたっぷり含んでおり、そのままでは糸や布として使えません。ここから丁寧なプロセスを経て、世界に一つだけのハンドメイド素材へと生まれ変わります。
牧場体験などで原毛を持ち帰ったり、フリースを購入したりした場合の基本的な活用手順は以下の通りです。
- 選別(スカーティング):フンや泥で汚れた部分、極端に短い毛を手作業で取り除きます。
- 洗浄(スカーリング):60度前後のお湯にウール用洗剤または中性洗剤を溶かし、揉まないように優しく浸け置き洗いをしてラノリンと汚れを落とします。
- 乾燥とほぐし:風通しの良い日陰で完全に乾燥させた後、毛の繊維を手でふんわりとほぐします。
- カード掛け(カーディング):「ハンドカーダー」と呼ばれる針布のついたブラシを使い、繊維の方向を一定に整えて薄いシート状(バット)にします。
こうして下処理を終えた羊毛は、ニードルフェルトの材料としてマスコット作りに使ったり、紡ぎ車やスピンドルを使って手紡ぎ糸に加工したりと、幅広いアップサイクルが可能です。近年では、天然素材ならではの温もりと防菌防臭性が見直され、サステナブルなクラフト趣味として大人の間でも愛好者が増えています。