馬のエンブレムの車まとめ!フェラーリ・ポルシェの違いと歴史の真相
街中で馬のマークを冠した車を目撃した際、瞬時にどのメーカーか識別するための決定的なポイントは「馬の姿勢」「背景の形状」「走る向き」の3点に集約されます。
1. フェラーリ(Ferrari)|鮮烈な黄色を背負う「孤高の跳ね馬」
イタリアが誇る至高のスーパーカー、フェラーリのエンブレムは「カヴァッリーノ・ランパンテ(Cavallino Rampante=跳ね馬)」と呼ばれます。最大の特徴は、後ろ足1本で立ち上がり、前足を天に向けて大きく跳ね上げている姿です。その背景には、創業者エンツォ・フェラーリの故郷であるモデナ市のシンボルカラー「カナリアイエロー」が敷かれ、上部にはイタリア国旗の緑・白・赤のトリコローレが走ります。長方形のコーポレートバッジと、レーシングカーや限定モデルのフェンダーに装着される盾型(スクデット)バッジの2種類が存在します。
2. ポルシェ(Porsche)|中世の騎士を思わせる「金と黒の重厚な紋章」
ドイツ・ツッフェンハウゼンに本拠を置くポルシェのエンブレムは、一見すると中世ヨーロッパの貴族が使う盾形の紋章(クレスト)そのものです。中央部に小さく配置されているのが、後ろ足で立ち上がる精悍な黒馬。その外側をバイエルン地方の旧ヴュルテンベルク王国の紋章である「鹿の角」と「赤と黒の縞模様」が取り囲み、最上部に「PORSCHE」、馬の頭上に本拠地「STUTTGART」の文字が誇らしげに刻まれています。遠目にはゴールドに輝く盾に見え、中心に馬が宿っているのがポルシェの決定的な識別点です。
3. フォード・マスタング(Ford Mustang)|広野を左へと駆ける「野生の疾走馬」
アメリカン・マッスルカーの代名詞であるフォード・マスタングのシンボルは、立ち上がる馬ではなく、四肢を伸ばして大地を全力疾走する「ギャロッピングホース」です。盾や枠線といった囲みは一切なく、クロームメッキで立体的に造形された馬そのものがグリルの中央に鎮座します。最大の特徴は、馬が「左(画面向かって左)」に向かって走っている点です。競馬などの調教された馬ではなく、アメリカ西部の大平原を自由に駆け回る野生馬(マスタング)をモチーフにしており、伝統的なヨーロッパの紋章とは一線を画すダイナミズムを放っています。