血を吐いたら肺か胃か?喀血と吐血の違い・見分け方と危険な兆候を徹底解説

血を吐いたら肺か胃か?喀血と吐血の違い・見分け方と危険な兆候を徹底解説について詳しく解説いたします。専門家の見解をチェックしてください。

胃や食道からの出血である吐血は、喀血とは対照的に、急激な循環血液量の減少による「出血性ショック死」の危険を孕んでいます。 吐血の原因と消化器疾患において、救急救命センターの最前線で最も警戒されるのが食道静脈瘤破裂と胃潰瘍です。 厚生労働省の患者調査や消化器内視鏡学会の統計でも、上部消化管出血の主要原因として以下の4大疾患が挙げられます:

  • 食道・胃静脈瘤破裂:肝硬変などによって門脈圧が亢進し、食道粘膜下の静脈が蛇行・怒張してコブ(静脈瘤)を形成。限界に達して破裂すると、大口径の静脈からダムが決壊したように数リットルの血液が噴出する。死亡率が極めて高い超緊急事態。
  • 胃潰瘍・十二指腸潰瘍(消化性潰瘍):ピロリ菌感染や解熱鎮痛薬(NSAIDs)の長期服用、強いストレスにより胃粘膜の防御壁が崩壊。粘膜下層を走る動脈が消化液で侵食され、動脈性出血を引き起こす。
  • マロリー・ワイス症候群:過度の飲酒後や激しい悪心により何度も嘔吐を繰り返した際、腹圧の上昇で食道と胃の接合部付近の粘膜が縦に裂ける病態。最初は胃液や食べかすだけだったものが、数回目の嘔吐から鮮血に変わるのが典型的なパターン。
  • 胃がん:進行したがんの表面が潰瘍化(崩れ落ちる)して慢性的にじわじわと出血し、吐血や頑固な貧血、真っ黒なタール便をもたらす。

急性期の胃潰瘍や十二指腸潰瘍では、胃内に溜まった血液の凝固と胃酸反応が進むため、吐き出された血液は黒褐色の「コーヒー残渣様」となります。しかし、食道静脈瘤が破裂した場合は、胃酸の洗礼を受けることなく食道から直に口腔外へ吐き出されるため、真っ赤な鮮血を洗面器一杯に吐き出します。患者本人も家族もその出血量にパニックに陥り、適切な止血処置が遅れれば数十分で心停止に至る危険があります。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。