エアコンのDiy取り付けは本当に得か?爆発・ガス漏れ事故の真実
「自分で取り付ければ工事費が丸ごと浮く」という試算は、初期投資の現実を無視した典型的な計算違いです。ルームエアコンを安全に据え付けるためには、一般的な家庭用工具箱に入っているドライバーやペンチだけでは作業が成立しません。銅管を規定のフレア形状に広げるフレアツール、気密性を担保するためのトルクレンチ2種、真空状態を作る真空ポンプ、連成計付きマニホールドゲージ、バリ取り器(リーマー)など、極めて専門性の高い器具一式が必須となります。
ネット通販で販売されている安価なエアコン取り付け工具セット費用を調査すると、最低限の精度を備えた海外製ノーブランド品でも18,000円〜25,000円前後の出費を強いられます。さらに配管パイプ、連絡電線(VVFケーブル)、ドレンホース、室外機据付台(プラロック)などの配管部材セットが別途5,000円〜8,000円かかります。仮に一度きりの取り付けのためにこれらを新品で揃えた場合、部材費込みで3万円前後の出費となり、当初の目的であった節約は初手で完全に破綻します。
では、工具をレンタルした場合はどうでしょうか。近年需要が伸びている真空ポンプレンタル評判を専門業者や利用者コミュニティで検証すると、「3泊4日で5,000〜7,000円程度で調達できるが、繁忙期の夏季は在庫切れが常態化している」「届いたレンタル機器のマニホールドパッキンが摩耗しており、真空引きの数値が安定せず作業が止まった」といったトラブルが散見されます。返却の手間や部材費を合算すれば、手元に残る金銭的メリットは数千円足らずに過ぎません。
経済的観点から見れば、エアコン取り付け業者費用相場である15,400円〜19,800円という金額は、数十万円クラスの高精度測定器・冷媒回収器の償却費、専門技能、そして万が一の工事賠償保険まで内包された極めて妥当な対価です。わずかな浮いたお金のために数日を費やし、致命的な物的損害リスクを背負い込む構造は合理的とは言えません。