95歳を迎えた道場六三郎の現在!Youtubeや新店舗で輝く鉄人の姿
道場氏の料理人人生は、決して順風満帆なエリートコースばかりではありませんでした。生家は山中漆器の塗師の家系でしたが、料理の道を志して弱冠19歳で上京。名門割烹『くろかべ』や金沢の老舗旅館、神戸のホテルなどで過酷な下積み修業を重ね、関西と関東双方の技法を徹底的に叩き込みました。
赤坂『赤坂臨川亭』や銀座『とんぼ』などの料理長を歴任し、1971年に東京・銀座に自身の城である「ろくさん亭」をオープン。ここから道場氏の快進撃が本格化します。
そして1993年、フジテレビ系『料理の鉄人』への出演が日本中の注目を集めることになります。「和の鉄人」として登場した道場氏は、それまで敷居が高く閉鎖的と見なされがちだった日本料理のタブーを次々と打ち破りました。フレンチの坂井宏行氏や中華の故・陳建一氏らと鎬を削り、出汁にトマトを使ったり、フォアグラを味噌仕立てにしたりと、縦横無尽のアイデアで勝利を量産。審査員を務めた故・岸朝子氏の「美味しゅうございます」というフレーズとともに、日本中に空前のグルメブームを巻き起こしました。
「伝統とは革新の連続である」という信念のもと、批判を恐れずに新しい美味しさを追求し続けた姿勢こそが、道場六三郎という料理人を時代のアイコンへと押し上げた原動力です。