ネットを狂わせた「嫌儲」の正体 アフィリエイト対立と金儲けの禁忌

ネットを狂わせた「嫌儲」の正体 アフィリエイト対立と金儲けの禁忌の要点を丁寧に掘り下げてご紹介します。

この対立の歴史において、巨大掲示板の開設者である西村博之(ひろゆき)氏の存在感は極めて大きい。彼の放任主義的な運営方針と、「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」という自己責任論は、アノニマスな空間でのマネタイズを巡る議論に常に油を注ぎ続けた。

さらに、2000年代半ばに起きた株式会社ライブドアによるポータルサイト買収劇やネット証券の狂乱は、日本のネットユーザーに「IT起業家=拝金主義」という強いアレルギーを植え付けた。西村氏をはじめとする初期のネットアイコンたちがメディアで時代の寵児として持ち上げられる一方で、現場でコンテンツを作り出していた一般ユーザーは常に置き去りにされていた。ITマネタイズに対する根深い不信感は、こうした経営者層の立ち振る舞いと、初期のネットベンチャーに対する幻想の崩壊によって決定づけられたと言える。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。