タルクフリーのベビーパウダーが選ばれる真相と肌を守る新常識
成分が植物性に切り替わったことで、赤ちゃんの肌にとって何が変わったのか。小児皮膚科学の知見から見ると、コーンスターチには肌への優しさと確かな機能性が認められている。
コーンスターチの粒子はタルクよりも丸みを帯びており、未熟で薄い赤ちゃんの角質層を物理的に傷つけにくい。余分な湿気を吸着しつつも、皮膚が必要とする適度な潤いを奪いすぎないクッション効果を発揮する。一部で懸念される「デンプンが皮膚の常在菌やカンジダ菌のエサになる」という言説についても、清潔な肌に適量を薄く塗布する限り、臨床的なリスクは極めて限定的であると皮膚科医の多くは見解をまとめている。
ただし、専門家が口を揃えて警告する点もある。それは「粉末の吸入事故」だ。どれほど成分が安全な植物デンプンであっても、舞い上がった微粒子を乳幼児が気道に吸い込めば、呼吸器系に炎症や閉塞を引き起こす危険性がある。パフで豪快にはたく昔ながらの使い方ではなく、少量を大人の手のひらで馴染ませてから優しく押さえるように塗る、あるいは固形(プレスト)タイプを選ぶといった配慮が求められる。