犬にかぼちゃは実は危険?獣医が教える皮・種の落とし穴と正しい適量
日本の食卓に並ぶ代表格であるセイヨウカボチャ (Cucurbita maxima) は、抗酸化作用を持つβ-カロテンやビタミンC、カリウムを豊富に蓄えている。これらは粘膜の健康維持や細胞の老化防止に寄与する成分だ。しかし、獣医臨床栄養学の知見に照らし合わせると、手放しで絶賛できる食材ではない。
糖質が極めて高い。ひと口の甘みが、インスリン分泌を急激に刺激する。公益社団法人日本獣医師会の学術カンファレンスでも議論される通り、慢性腎臓病や糖尿病を患う個体、あるいは心疾患によりカリウム制限が必要な犬にとって、安易なかぼちゃのトッピングは病状を一気に悪化させるリスクを孕んでいる。
食物繊維の働きにも裏表がある。適量であれば腸内環境を整えて便通を促すが、許容量を超えた途端に大腸内の水分バランスを崩壊させ、激しい水様便やガス貯留を引き起こす。栄養価の高さは、常に過剰投与のリスクと隣り合わせだ。