クーラーは何度からつける?「室温28度」の落とし穴とプロが教える正解
「温度はそれほど高くないのに、妙にだるくて汗が止まらない」という現象の正体は湿度です。人間の身体は汗を皮膚表面から蒸発させ、気化熱を奪うことで体温をコントロールしています。しかし、室内湿度が65%を超えると汗が蒸発しにくくなり、体内に熱がこもる「鬱熱(うつねつ)」状態に陥ります。
日本気象協会などの実験データによると、同じ室温27度であっても、湿度が80%の環境と40%の環境では、体感温度に3〜4度もの差が生じます。つまり、室温が28度であっても湿度が50%以下に制御されていれば涼しく感じられますが、湿度が70%を超えている場合、体感温度は31度以上の猛暑日同等に跳ね上がります。
ここで知っておくべきが「冷房と除湿の使い分け」です。エアコンの除湿機能には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類が存在します。昔ながらの弱冷房除湿は、温度を下げながら水分を取り除くため電気代が最も安価(通常の冷房より省エネ)ですが、冷えすぎるデメリットがあります。一方、上位機種に搭載される再熱除湿は、空気を冷やして除湿したあとに温め直して送風するため、部屋を冷やさずサラサラに保てる反面、電気代は通常冷房の約1.2倍〜1.5倍に跳ね上がります。梅雨時や初夏は「弱冷房除湿」、盛夏期は「冷房運転(風量自動)」を使い倒すのが最もコストパフォーマンスの高い選択です。