「フリースは燃えやすい」の真偽は?着衣着火から身を守る防寒知識

「フリースは燃えやすい」の真偽は?着衣着火から身を守る防寒知識について押さえておきたい 事実を分かりやすい構成で解説いたします。

現代の防寒ファッションにおいてフリースが果たした役割は極めて大きい。1970年代後半、米国アウトドアブランド「パタゴニア」の創業者イヴォン・シュイナードは、濡れても保温性を失わない画期的な登山ウェアとしてフリース生地を世に送り出した。この技術革新は、従来重くて乾きにくかったウール製品中心の登山界に革命をもたらし、化学繊維製造業におけるポリエステル起毛技術の発展を強固に後押しした。

日本国内においてフリースを国民的日常着へと押し上げた立役者が、株式会社ファーストリテイリングを率いる柳井正だ。1990年代末、ユニクロを通じて高品質なフリースを低価格で大量供給したアパレル産業の流通革命は、日本の冬の風景を一変させた。しかし、屋外の過酷な環境から日常の街着へとフリースが急速に浸透する過程で、家庭のキッチンや暖房器具の近くといった「火気と隣り合わせの生活空間」での安全管理という新たな課題が浮き彫りになっていった。

前田 葵

前田 葵

サステナビリティ研究家

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。