更生施設とはどんな場所?種類や費用・入所条件と生活実態を徹底解説
「更生施設」という単語は日常会話で広く使われていますが、日本の法律上に「更生施設」という単一の施設区分が独立して存在するわけではありません。一般にこの名で総称される場所は、管轄官庁や根拠法によって主に3つのカテゴリーに大別されます。
世間が抱く「刑務所や少年院の出所者が入る場所」という認識は、法務省が管轄する更生保護施設を指しているケースが大半です。しかし、実際には貧困や心身の障害によって日常生活が困難な人を対象とする福祉施設や、嗜癖行動からの脱却を目指す民間施設も含まれます。それぞれの役割を正確に区別することが、更生支援の全体像を掴む第一歩です。
法務省保護局の統計によると、全国には約100カ所の更生保護施設が存在し、主として民間の更生保護法人が法務大臣の認可を受けて運営しています。少年院や刑務所が国家の公権力によって身柄を拘束する「矯正施設」であるのに対し、更生保護施設は社会の中で生活を営みながら自立を準備する「開放的施設」である点が決定的に異なります。フェンスや鉄格子で外界と遮断されているわけではなく、入所者は施設から一般企業へ通勤したり、ハローワークへ通ったりしながら再出発を目指します。
一方、厚生労働省所管の生活保護法第38条に規定される「更生施設」は、刑罰とは無関係に、心身の理由や経済的困窮により独立した生活を送ることが困難な要保護者に対し、生活指導や更生に必要な処遇を行う救護施設の一種です。さらに、薬物依存やギャンブル依存からの回復を目指す「ダルク(DARC)」のような民間主導のシェルターも、広義の更生施設として地域で不可欠な機能を果たしています。