関節が異常に伸びる皮膚の正体|エーラスダンロス症候群の診断と実態

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エーラス・ダンロス症候群(Ehlers-Danlos syndromes: 以下EDS)は、皮膚、関節、血管、内臓など全身の組織を構成する主要タンパク質であるコラーゲンの生合成や代謝経路に異常が生じる遺伝性結合組織疾患の総称です。細胞同士を繋ぎ止める「接着剤」の強度が低下するため、全身のあらゆる器官に脆弱性が現れます。

臨床現場において確認される典型的な初期症状および中核症状は、主に以下の3点に集約されます。

  • 皮膚の過伸展(ひふのかしんてん):前腕などの皮膚をつまんで持ち上げると、痛みを伴わずに異常なほど滑らかに伸び、離すと素早く元の位置に戻る特徴があります。また、皮膚がビロードのように柔らかく薄いことも特徴的です。
  • 関節過可動性(かんせつかかどうせい):肘や膝が逆方向に反り返る、親指が前腕につく、足首が過度に曲がるなど、関節の可動域が標準を大きく超えて広がります。これに伴い、軽微な動作での習慣性脱臼や亜脱臼、慢性的な関節痛が生じます。
  • 組織の脆弱性と易出血性:わずかな接触で皮下出血(青あざ)が生じたり、皮膚の傷が治りにくく「タバコ紙様瘢痕(薄くシワの寄った傷跡)」が残ったりします。

幼少期から「身体が極端に柔らかい子」として見過ごされやすく、成長に伴って原因不明の全身疲労や関節痛に悩まされ、成人後に初めて医療機関を受診するケースが後を絶ちません。

小林 直樹

小林 直樹

トレンドリサーチャー

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