ノルアドレナリンとアドレナリンの違いとは?脳と身体の作用を徹底解剖

ノルアドレナリンとアドレナリンの違いとは?脳と身体の作用を徹底解剖の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

ノルアドレナリンとアドレナリンの作用を理解するうえで、最も本質的な境界線は「神経伝達物質」として働くのか、それとも「内分泌ホルモン」として全身を巡るのかという作用機序にあります。

ノルアドレナリン(英語名:ノルエピネフリン)は、脳内の青斑核と呼ばれる部位や交感神経の末端から分泌されます。シナプス間隙を通じて隣の神経細胞へダイレクトに情報を伝えるため、作用の発現がミリ秒単位で極めて速く、意識の覚醒、空間認識、集中力、恐怖・不安の察知といったメンタル面のスイッチを瞬時に入れます。

一方のアドレナリン(英語名:エピネフリン)は、交感神経の刺激を受けて副腎髄質から血液中へと大量に分泌されるホルモンです。血流に乗って全身の受容体(主にβ受容体やα受容体)に届くため、心拍数の急上昇、気管支の拡張、肝臓でのグリコーゲン分解による血糖値の上昇など、骨格筋が最大のパワーを発揮できる肉体環境を整える役割を主導します。

比較項目ノルアドレナリン(Norepinephrine)アドレナリン(Epinephrine)編集部の解説・臨床的着眼点主な分泌場所脳内(青斑核)、交感神経終末副腎髄質(約80%を占める)中枢神経系か末梢内分泌器官かの明確な棲み分け主な作用媒体神経伝達物質(シナプス伝達)ホルモン(血流を介した全身伝達)局所的な高速シグナルと全身一括シグナルの違い精神・脳への影響覚醒、注意力、短期記憶、怒り、警戒心興奮感、高揚感、パニック時の切迫感ノルアドレナリンは認知判断、アドレナリンは肉体駆動身体・心血管への影響末梢血管収縮による血圧上昇(α作用優位)心拍数増加・心拍出量増大・気管支拡張(β作用優位)昇圧薬(ノルアド)と強心・抗ショック薬(アド)の用途差別名(国際規格等)ノルエピネフリン(米国・国際一般名)エピネフリン(米国・国際一般名)日本薬局方でも「アドレナリン」「エピネフリン」双方が併記
中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。