戦場ジャーナリスト山本美香の軌跡|シリア最期の真相と受け継がれる遺志
山本美香さんのジャーナリスト人生を語る上で欠かせない存在が、ジャパンプレス代表の佐藤和孝氏です。2人は仕事上のパートナーであると同時に、15年以上にわたり人生を共にした事実上の夫(事実婚のパートナー)でもありました。
厳しい危険地帯での取材において、2人は絶妙なチームワークを発揮しました。佐藤氏が全体の安全管理や状況判断を担い、山本さんが小型ビデオカメラを構えて現地の住民と心を通わせながら取材を重ねる。互いの能力を深く信頼し合い、阿吽の呼吸で数々の修羅場をくぐり抜けてきた取材記録は、日本の国際報道において極めて貴重な資産となっています。
佐藤氏は山本さんについて「誰に対しても分け隔てなく接し、相手の懐に飛び込んでいく天性の才能があった」と述懐しています。戦場という極限状態においても礼節と優しさを失わず、取材対象者に深く寄り添う彼女の姿勢は、単なるスクープ狙いのジャーナリズムとは一線を画すものでした。