口噛み酒の正体とは?味やアルコール度数・酒税法の違法性を徹底解説
2016年に公開され、今なお世界中で愛され続ける映画『君の名は。』において、物語の核心を担うアイテムとして登場したのが口噛み酒です。劇中では、岐阜県飛騨地方の架空の町・糸守町にある宮水神社の巫女である宮水三葉と妹の四葉が、神楽を舞った後に炊いた米を口に含んで噛み、それを木枡に吐き出して奉納する厳かな儀礼が描かれました。
作中で祖母の一葉が語った「米を噛んで神様に捧げる、それがお前らの半分(魂の結びつき)になる」という言葉通り、口噛み酒は身体の一部(唾液)を介して神と人を結びつける神道の霊的儀式として描写されています。この描写は単なる創作ではなく、かつて日本列島各地や環太平洋地域で行われていた宗教的祭祀の様式を極めて忠実に下敷きにしています。映画のヒットを契機に「口噛み酒は現実に存在するのか」という関心が爆発的に高まりましたが、民俗学の観点からも極めて正確な時代考証に基づいた演出であったことが分かっています。