カルデラとは?火口との決定的な違いと巨大陥没・破局噴火の真実
日本列島には、世界的に見ても極めて明瞭かつ個性豊かなカルデラ地形が集まっています。
世界屈指の規模を誇るのが阿蘇山カルデラ(熊本県)です。約27万年前から9万年前にかけて発生した4回の大噴火(Aso-1〜Aso-4)によって現在の骨格が造られました。特筆すべきは、外輪山に囲まれた平坦なカルデラ床の中に約5万人もの人々が暮らし、国道や鉄道が通り、独自の農業文化が営まれている点です。「カルデラの中に都市生活が完全に根付いている」場所は、世界中を探しても極めて稀です。
一方、首都圏からも近い箱根カルデラ(神奈川県)は、複雑な活動履歴を持つ二重カルデラ構造として知られます。古い外輪山の内側に新しいカルデラが形成され、さらに中央火口丘である神山や駒ヶ岳が誕生しました。芦ノ湖を取り囲む変化に富んだ山並みと豊富な温泉資源は、幾重にも重なった火山活動の賜物です。
北海道東部に位置する屈斜路湖カルデラは、日本最大のカルデラ湖(周囲約57km)を擁しています。カルデラ湖の特徴として、急峻な崖に囲まれた美しい円形・楕円形を描きやすく、水深が深いため高い透明度を誇ることが挙げられます。湖の中央に浮かぶ「中島」は、カルデラ形成後に再び噴火してできた後カルデラ火山(溶岩ドーム)であり、カルデラ発達の典型的な姿を今に伝えています。