【プロ直伝】タヌキとアライグマの見分け方!尾と足跡で見抜く3つの違い
見た目の類似性とは裏腹に、法律と生態系における両者の立ち位置は真っ向から対立している。アライグマは外来生物法(特定外来生物法)において「特定外来生物」に指定されており、生きたままの運搬、飼育、放流が法律で厳格に禁じられている。環境省(野生生物対策室)が策定する防除指針に基づき、生態系や農林水産業への脅威として駆除の対象とされる存在だ。
対するタヌキは、日本の生態系を古くから支えてきた固有の在来種であり、鳥獣保護管理法による保護と管理の対象となる。動物生態学・哺乳類学の視点から見ても、両者の競合は深刻だ。樹上を巧みに登り、鳥の卵や果実、魚類まで貪欲に捕食するアライグマの驚異的な適応力は、木登りが苦手で地上徘徊を中心とするタヌキの採食ニッチを激しく圧迫している。
「同じような顔をした毛玉」に見える二種類の動物に対し、法は一律の対応を許さない。現場でどちらであるかを正確に判断できなければ、保護すべき在来種を誤って傷つけたり、法律違反となる外来種の移動を行ってしまったりする重大な法的リスクを背負うことになる。