「一億総中流」はなぜ消滅した?二極化する新階層社会と資産防衛策

「一億総中流」はなぜ消滅した?二極化する新階層社会と資産防衛策についての真相を徹底解説します。

美しき神話の崩壊は、すでに統計データが冷徹に示している。厚生労働省の調査によれば、日本の相対的貧困率は主要先進国の中でも依然として高水準に張り付いており、単身世帯やひとり親世帯の困窮は深刻さを増している。さらに、経済協力開発機構 (OECD) のデータを見ても、過去30年における日本の実質賃金の伸び率は加盟国中最下位クラスであり、世界的なインフレの波が直撃したことで生活の実質的な余力は大幅に削ぎ落とされた。

早稲田大学の社会学者である橋本健二は、現代の日本がもはや均質な共同体ではなく、明確な「格差社会・階級社会」へと移行したことを鋭く告発してきた。資本家階級、新中間階級(専門職・管理職)、正規労働者からなる旧中間階級、そして非正規労働者を中心とするアンダークラス。かつて分厚く存在した中間層は中央から真っ二つに裂け、正規と非正規、資産を持つ者と持たざる者の間に埋めがたい断絶が生まれている。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

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