映画『国宝』喜久雄のモデルは誰か?坂東玉三郎との共通点と真相

映画『国宝』喜久雄のモデルは誰か?坂東玉三郎との共通点と真相の疑問点について、分かりやすい解説を基に徹底解説します。

文字で描かれた喜久雄の凄絶な美を、実写のスクリーンで具現化するという難業を成し遂げたのが映画『国宝』だ。『悪人』『怒り』に続き吉田修一作品の映像化を手がけた李相日監督は、妥協を一切許さない演出で吉沢亮の表現力を極限まで引き出した。

吉沢亮は数ヶ月に及ぶ過酷な日本舞踊と歌舞伎の基礎稽古を積み、立ち居振る舞いから視線の流し方、指先の震えに至るまで、女形の身体性を徹底的に叩き込んで撮影に臨んだ。劇中で彼が演じる喜久雄の舞台シーンは、代役なしの長回しで捉えられており、観る者に息を呑むような緊迫感を与える。

美しさが狂気へと転化し、芸が人間の業を呑み込んでいく瞬間。李相日の容赦ない演出と吉沢の凄まじい覚悟が交差した時、スクリーンに現れたのは単なる「役を演じる俳優」ではなく、芸の神に魂を売り渡した立花喜久雄そのものだった。日本映画の表現力を一段引き上げた圧巻の映像美は必見に値する。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。