夏目雅子が魅せた伝説の笑顔『瀬戸内少年野球団』未公開秘話と現在
映画『瀬戸内少年野球団』の成功を語る上で欠かせないのが、配給を手がけた日本ヘラルド映画の戦略である。当時、洋画配給の大手として知られていた同社が邦画の本格的な出資・配給に乗り出したことは、当時の映画界にとって大きな賭けであった。しかし、圧倒的な映像美とドラマ性を見抜いたプロデューサー陣の確信は見事に的中する。
1984年の公開と同時に劇場には連日立ち見が出るほどの大ヒットを記録。興行的な成功にとどまらず、同年の第8回日本アカデミー賞では優秀作品賞や優秀主演女優賞をはじめとする主要部門を総なめにした。映画賞を席巻した熱狂の裏には、従来の邦画の枠組みを超えたスケール感と、キャスト・スタッフ全員が「本物を作ろう」と一丸となった執念が存在していたのだ。