昭和を笑わせ泣かせた石立鉄男の真髄!不朽の名作ドラマの裏側
『パパと呼ばないで』を不朽の名作たらしめた最大の要因は、主人公・右京と、杉田かおる演じる愛娘のような姪・千春(チー坊)との魂のぶつかり合いにあった。「チー坊」と呼びかけるあの独特のイントネーションは、当時の流行語となり日本中を席巻した。
現場での石立は、幼い杉田かおるに対して一切の妥協を許さなかったという。子供扱いせず、一人の対等な表現者として厳しく向き合った。だからこそ、カメラの前で二人が見せる感情の発露は、台本を超えた本物の人間関係としての輝きを放っていた。千春が涙を流せば右京の目にも自然と涙が浮かぶ。虚構のドラマを真実に変えたのは、二人の間に通底していた純粋な信頼と緊張感だった。