ハローキティ殺人事件の真相と犯人の現在|香港猟奇事件の全貌と判決
事件の舞台となったのは、香港・九龍の賑やかな商業エリアである尖沙咀の加連威老道(グランビルロード)31号に位置する、築年数の経過した雑居アパートの3階でした。昼夜を問わず買い物客や観光客が行き交う一角で、人知れず極めて残酷な犯行が進行していました。
被害者となったのは、当時23歳だった女性、樊敏儀(ファン・マンイー / Fan Man-yee)さんです。樊さんはナイトクラブなどでホステスとして働きながら、幼い息子を女手一つで育てるシングルマザーでした。しかし、生活苦や周囲の複雑な人間関係から借金を重ね、裏社会に通じる人物たちと金銭トラブルを抱えることになります。
樊さんを狙ったのは、当時33歳の主犯格・陳文楽(チャン・マンロク / Chan Man-lok)、その取り巻きであった梁勝祖(リョン・シンチョー / 当時26歳)、そして梁偉倫(リョン・ワイロン / 当時19歳)の3人でした。彼らは尖沙咀のアパートをアジトとし、ドラッグの売買や売春の斡旋、高利貸しなどに関与していた不良グループでした。
1999年3月17日、樊さんは陳文楽らの指示を受けた手下によって拉致され、加連威老道のアパートへと連れ去られました。これが、約1ヶ月以上にわたる過酷な監禁生活の始まりでした。