宮城県水道民営化の現在地|料金値上げの真相と水質トラブルを徹底追跡
宮城県が水道事業の抜本的改革に乗り出した背景には、地方自治体が直面する深刻な構造問題がありました。給水人口の減少に伴う水道料金収入の落ち込みと、今後数十年にわたってピークを迎える浄水場や送水管の更新費用という二重苦です。このまま従来通りの単独公営運営を続ければ、将来的に大幅な料金引き上げを余儀なくされる危機感がありました。
そこで村井嘉浩知事が主導して打ち出したのが、宮城県水道事業コンセッション(通称「みやぎ型管理運営方式」)です。これは、施設の所有権を宮城県が保持したまま、上水道(用水供給事業)・工業用水道・下水道(流域下水道)の3事業の運営権を20年間にわたり民間企業グループへ一括売却・委託する日本初のスキームでした。スケールメリットを活かした宮城県水道広域化と官民連携により、20年間で約337億円のコスト削減を見込む計画としてスタートを切った経緯があります。