論文で頻出のEt Al. とは?意味・読み方とピリオド位置の鉄則

論文で頻出のEt Al. とは?意味・読み方とピリオド位置の鉄則に関する疑問や疑問点を徹底的にまとめました。詳細を読もうことができます。

ネット上の情報や機械翻訳の普及によって、かえって誤認されやすくなっている盲点がいくつか存在します。論文執筆や文書校正において即座に修正すべき代表的な3つのNG例を整理します。

1. 「et al.」が主語のときの動詞を単数扱いにしてしまうミス

「Tanaka et al.」は「田中氏および他の共同研究者たち」という複数人を表す主語です。したがって、直後に続く述語動詞の現在形は、三人称単数現在(三単現の-s)ではなく複数形として受けるのが文法上の厳格な正解です。

  • ❌ Tanaka et al. shows that the hypothesis is valid.
  • ⭕ Tanaka et al. show that the hypothesis is valid.

2. イタリック体(斜体)への過剰な装飾

かつてはラテン語由来の外来語を英語文章中に組み込む際、イタリック体(et al.)で表記する慣例が存在しました。しかし、現在の主要なスタイルガイド(APA第7版、MLA第9版、Chicago等)では、「et al.」は完全に英語の文章作法に定着した表現として認知されており、原則として通常の立体(ローマン体)で記述するよう指定されています。規定で明示的に指示されていない限り、わざわざ斜体にする必要はありません。

3. 同一著者・同一年発行による「識別不能」トラップの放置

同一の第1著者(例: Yamada)が同じ年(2026年)に、異なる共著メンバーと複数の論文を発表している場合、双報を「Yamada et al., 2026」と省略してしまうと、読者はどちらの文献を指しているのか識別できなくなります。

この場合、APA等のガイドラインでは「曖昧さが解消される位置まで著者名を順次列記し、残りをet al.で省略する」という解決策が採られます(例: 「Yamada, Sato, et al., 2026」と「Yamada, Suzuki, et al., 2026」)。機械的に3人以上だからといって第1著者だけで省略してはならない高度な例外規定です。

【プロの結論】学術的信用(エトス)を守るための必須リテラシー

学術論文や調査リポートにおける引用表記は、単なる形式的な飾りではありません。先行研究への敬意(アカデミック・インテグリティ)を示し、自らの論考の客観的妥当性を担保するための「知的インフラ」です。ピリオドひとつ、カンマひとつの位置にまで厳格なルールが敷かれているのは、世界中の研究者が誤解なくデータと知見を共有するためです。「たかが略語」と軽視せず、細部への配慮を怠らない姿勢こそが、書き手としてのプロフェッショナリズムと信頼性を決定づけます。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。