「仙人の食べ物」松の実の栄養と効能!ピノレン酸の秘密と摂取目安
松の実は、植物学的にはマツ科の球果(松ぼっくり)の鱗片の間にある種子の中身、「胚乳(はいにゅう)」と呼ばれる部位です。世界に数百種ある松のうち食用として採取されるのは十数種に限られており、日本では主にチョウセンゴヨウ(朝鮮五葉)やイタリアカサマツの種子が流通しています。
東洋医学の世界では、古くから「海松子(かいしょうし)」という生薬名で重用されてきました。漢方の古典書でも、内臓を補い、皮膚を潤し、咳を鎮め、便通を促す「潤燥(じゅんそう)」の妙薬として珍重されてきた歴史があります。
現代の食品分析において最も脚光を浴びているのが、他のナッツ類にはほとんど見られない特有の多価不飽和脂肪酸「ピノレン酸」の存在です。ピノレン酸は五葉松などの針葉樹種子に特有の不飽和脂肪酸で、体内に入ると満腹ホルモンと呼ばれる「CCK(コレシストキニン)」や「GLP-1」の分泌を刺激することが各国の生理活性研究で判明しています。間食として数粒つまむだけで空腹感を和らげる働きがあり、食欲コントロールの観点からも鋭い注目を集めています。
さらに、悪玉(LDL)コレステロールを減らし血液をサラサラに保つオレイン酸やリノール酸が全体の油脂の大部分を占めており、血管をしなやかに保つ循環器系のサポート役としても秀でた実力を誇ります。