コーヒーで足がつる?夜中の激痛を防ぐ新常識と正しい飲み方
「夕方にドリップコーヒーを2杯飲んだ夜、決まってふくらはぎがギューッと締め付けられる」――多くの人が抱くこの疑問の核心には、カフェインが引き起こす電解質バランスの乱れが存在する。足がつる現象、すなわち「こむら返り」とは、ふくらはぎの腓腹筋(ひふくきん)を中心とする筋肉が異常に収縮し、自力で緩まなくなった有痛性の筋痙攣を指す。
通常、筋肉の収縮と弛緩は、細胞の内外を行き来するカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムといった電解質(ミネラルイオン)が適切な比率を保つことで円滑に制御されている。カルシウムが筋肉を「収縮」させるアクセルの役割を果たすのに対し、マグネシウムは筋肉を「弛緩」させるブレーキの役割を担っている。ところが、コーヒーに含まれる高濃度のカフェインには強力なコーヒー利尿作用があり、腎臓での水分の再吸収を阻害する。この過程で、水分だけでなく水溶性のマグネシウム不足やカリウム・カルシウム不足が一気に加速してしまうのだ。
ブレーキ役であるマグネシウムが体内から失われると、筋肉細胞内にはアクセル役のカルシウムが過剰に滞留する。その結果、神経伝達が過敏状態に陥り、わずかな刺激や寝返りひとつで筋肉が暴走して激しい収縮を引き起こす。これが、医学的見地から裏付けられた足がつる原因とコーヒーの直接的な連鎖反応である。