世界を震撼させた日本人女性登山家たち!偉業の歴史と過酷な挑戦の真相
世界的な登山界において、純粋な登攀技術と精神性の両面で最も高い評価を受けた日本人女性が谷口けい氏です。彼女は固定ロープやシェルパの大量支援に頼らず、自らの力で素早く登る軽量アルパインスタイルを一貫して貫きました。
2008年、谷口氏はパートナーの平出和也氏とともに、インド・ヒマラヤのカメット峰(標高7,756m)未踏の南東壁を見事に初登攀。この圧倒的な成果により、翌2009年、登山界のアカデミー賞と称されるフランスの「ピオレドール賞(金のピッケル賞)」を女性として世界で初めて受賞しました。これは世界の山岳史に刻まれる歴史的栄誉です。
しかし、さらなる高みを目指していた最中の2015年12月、北海道の大雪山系・黒岳(標高1,984m)において非情な悲劇が訪れます。山頂付近で岩陰に入った際、突風にあおられ急斜面を数百メートル滑落。懸命の捜索が行われたものの、帰らぬ人となりました。技術・経験ともに世界トップクラスのアルピニストであっても一瞬の油断や気象急変が生死を分けるという冬山の恐ろしさと、登山界に遺された喪失の大きさは、今なお語り継がれる教訓となっています。