国家公務員総合職の年収は高給か?年齢別推移と激務のリアルを検証
霞が関の給与を巡る言説の中には、昭和から平成初期の古いイメージを引きずった誤解が根強く残っています。その最たる例が「官僚の退職金にまつわる噂の真相」と「天下りによる巨額報酬」です。
ネット上の掲示板やSNSでは、未だに「官僚は定年後に何度も関連法人を渡り鳥のように天下りし、その都度数千万円の退職金を荒稼ぎしている」といった言説が飛び交っています。しかし、国家公務員法の大幅改正に伴い、2008年に内閣府に「官民人材交流センター」が設置され、再就職等監視委員会による監視が極めて厳格化されました。現役官僚によるあっせん行為は法律で厳罰化されており、過去のような組織ぐるみの渡り鳥型天下りは制度上ほぼ不可能です。
定年まで勤め上げた場合の退職手当そのものも、度重なる公務員制度改革によって引き下げられてきました。内閣人事局の公表データによると、国家公務員の定年退職金の平均額は約2100万〜2400万円程度です。これは大手上場企業の定年退職金相場とほぼ同水準であり、特別に優遇された法外な金額ではありません。
さらに、多くのキャリア官僚は局長や事務次官に登りつめる前に「肩たたき」に遭い、40代後半から50代前半で早期退職を余儀なくされます。天下り先が民間企業や独立行政法人の1ポスト程度に限定される中、かつてのように生涯トータルで数十億円を稼ぎ出すルートは完全に遮断されています。「退職金と天下りで一生安泰」という神話は、完全に崩壊したと認識すべきです。