時代を超えるジブリヒロインの深層!愛される裏設定と知られざる真実
宮崎駿監督が長年描いてきた女性像の変遷は、スタジオの歩みそのものを象徴している。1984年の『風の谷のナウシカ』に登場したナウシカは、圧倒的な包容力と決断力を備えた救世主的な英雄として描かれた。メーヴェを駆って風を読み、腐海の本質を見抜き、異形の生物とさえ対話を図る姿は、当時のファンタジーアニメ界に強烈な衝撃を与えた。
一方で、世界的な評価を確定づけた『千と千尋の神隠し』の千尋は、最初から力を持った特別な少女ではない。ひ弱で甘やかされて育った普通の小学生が、奇妙な異界の湯屋で泥臭く働きながら、生きる根底の力を開花させていく。神格化されたヒロインから、弱さと逞しさを同居させた等身大の成長劇へ。この描く対象の変化にこそ、宮崎アニメの進化が如実に現れている。