突如消えたアスファルト!道路陥没にトラック転落の真相と責任の行方
事故後に運送会社やドライバーが直面するのが、大破した車両の補償や休業損害、積載物の損害をめぐる法的な争いです。突如発生した道路欠陥による被害について、誰が損害賠償の責任を負うのでしょうか。
法的な根拠となるのは国家賠償法第2条です。道路の設置または管理に瑕疵(かし=通常備えるべき安全性の欠如)があった場合、その道路を管理する国や地方自治体に無過失責任に近い賠償義務が発生します。しかし、自治体側が「定期的な巡回点検を行っており、事前の予見は不可能だった」と不可抗力を主張する場合、自治体の過失を巡って司法判断が長期化するリスクが存在します。
そこで重要となるのが、民間損保の車両保険の適用です。道路陥没による車両の落下や衝撃破損は、一般的に「飛来中・運行中の偶発的な事故」として車両保険の支払い対象となります。保険会社が契約者に保険金を先行して支払った後、保険会社が自治体に対して求償権を行使するスキームが実務上の主流となっています。ただし、休車損害や荷主への違約金まで全額カバーできる特約を結んでいるかどうかが、運送事業者の経営を守る分水嶺となります。