つじ田つけ麺の真価を解剖!すだちと黒七味が放つ中毒性の秘密
2000年代中盤、いわゆる「濃厚豚骨魚介つけ麺」のブームが東京のラーメンシーンを席巻しました。数多の店舗が乱立し、流行が淘汰されていくなかで、つじ田が確固たる地位を築き上げた理由は、素材選びと抽出工程における圧倒的なこだわりにあります。
創業者である辻田雄大氏は、過去のメディア取材やインタビューにおいて「最後の一滴まで美味しく飲めるスープでなければ出す意味がない」と幾度となく語っています。その言葉を裏付けるのが、ベースとなる豚骨魚介スープの構成です。国内最高峰の地鶏とされる秋田県産比内地鶏のガラを中心に、厳選された豚骨、数種類の煮干し、節類、利尻昆布、各種香味野菜を十数時間かけて丁寧に炊き上げています。
多くの濃厚系つけ麺が「油分と魚粉のインパクト」に頼りがちなのに対し、つじ田のスープは重厚でありながら後味に雑味が残りません。動物系の力強いコクと、魚介の上品なキレが見事に調和しており、一口ごとに異なる旨味のレイヤーを感じさせる構造になっています。この重層的なベースが存在するからこそ、後半の味変ギミックが劇的な効果を発揮します。