甘さ激変!さつまいも収穫時期の見極めサインと失敗しない追熟術
掘りたてのさつまいもをその日のうちに焼いて食べ、「甘くない」と落胆した経験はないだろうか。当然だ。掘り起こした瞬間の芋は、デンプンの塊であって糖ではない。甘さを限界まで引き出すためには、「追熟(ついじゅく)」と呼ばれる熟成期間が絶対条件となる。
芋の内部には「β-アミラーゼ」という消化酵素が存在する。収穫後、適切な環境下で時間を置くことで、この酵素が不溶性デンプンを甘味成分であるマルトース(麦芽糖)へと分解していく。加熱時にデキストリンやマルトースが爆発的に生成される下地は、この保管期間中に作られるのだ。
商業生産では、収穫直後に高温多湿(温度32度前後、湿度90%以上)の環境に数日間置く「キュアリング処理」を施して傷口を癒着させ、長期保存と急激な糖化を促す。一般家庭においては、風通しの良い日陰で表面の水分をしっかり飛ばしたあと、冷暗所に2週間から1ヶ月ほど寝かせることで、驚くほど蜜が溢れ出す極上の状態へと変化する。